2017/05/21

枯葉剤の後遺症を受けた子どもたちの写真

ベトナム戦争後のベトナム国内状況というのは、ベトナムそのものが鎖国状態であった上に、貧しかったためほとんど写真などが残っておらず、当時について日本語でまとめられた本というのもなかなか無い中で、

なかなか知るのが難しい中、その時代についての本が見つかるごとに購入しているのですが、そんな中、「ベトナムは今」という1985年頃にベトナム国内で撮影された写真集が売られていたので購入しました。

戦争の後遺症がまだまだ残っていて、不発弾などの残骸を使った道具などの写真が撮られていたりするのですが、

一番の戦争の後遺症である、枯葉剤の影響を受けた子どもたちの写真が多数あり、非常にセンセーショナルです。



















































写真の合間にある解説文を読んでいると、枯葉剤の影響を受けた胎児というのは1964年くらいからどんどん増えていて、

そして、ベトちゃんドクちゃんのように戦後になっても続々と生まれてきていたようです。

ベトナムのTu Do病院だけでも100体以上の枯葉剤の影響を受けた奇形児の標本が残っているとのことなのでとんでもない数ですよね。

昔のベトナムでは奇形児が生まれると悪霊が乗り移ったなどと言われて女性は離婚させられることも少なくなかったそうです。

また、枯葉剤の影響は南部で戦っていた北部出身の兵士にもたくさんの影響を与えていて、戦争後、地元に戻った本人の体調だけでなく奇形児の子どもが生まれてくることも少なくなかったのだそうです。

ホーチミン市内の僕らが普段ウロウロするエリアではなかなかこういうベトナム戦争の傷跡である、枯葉剤の影響を受けた人の姿を見ることはほとんどないですが、田舎の方に行くとまだまだたくさん枯葉剤の影響を受けた人たちが生活しているのでしょうし、今後もこの影響は続いていくのでしょうね。

ベトナムの発展度合いばかりに目が行きがちですが、過去の歴史もしっかり認識しておかないといけないですね。それ以外にも興味深い内容が多数の本だったので、また色々と紹介させて頂きますね。




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Posted by いのっち at 08:25│Comments(0)
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