2016/05/28

僕らがお気に入りの店に入れなくなる日

帰国の度、毎回思うことですが、日本の飲食店というのは本当に様々な努力をしておられ、ベトナムに住んでいるものからすれば感心することばかりです。

そして、同時にその努力を皆さんすごく安く提供しておられるなぁと思います。デフレ化が進んでいるのもあって致し方ないのですが、同じようなサービスレベルの店で、同じようなものをアジアでも上海やシンガポールや香港で食べたら2倍で済まないだろうなと思います。

こちらの写真のお店は北新地にある店なのですが、19時には既に満席に近い状態。30歳という若い料理長がテキパキと料理を作りながら、オーナーがお薦めのお酒をお客様とのコミュニケーションを楽しみながら提供されてます。














こちらの店は東京駅前に新しくできたKITTEの中にあるお店で、お店の立地の関係上、一部の席からは東京ステーションホテルと東京駅が間近から見下ろすような眺めになっています。この席も1週間くらい前に予約しておかないと取れないそうです。














東京や大阪で無くても、地元の人なら知っているとっておきの店やとっておきの料理、誰でも1軒や2軒は知ってるものです。

しかも、そういうお店に限ってサービスレベルの割に値段は安いです(だからこそ人気するのでしょうが)。今はこういう人気店も事前予約を入れておけば、十分入れます。

でも、今は爆買いのみをしている外国人観光客が複数回日本を訪れるうちに、もっと日本人の間で人気のお店に行きたいという人が増えていくようになると、きっとこういうお店にどんどんやってくるようになるはずです。

最初は日本人がご接待だの友人の歓待だので、せっかく来てくださったのだからということで案内し、珍しい外国人のお客様という存在なのでしょうが、その外国人が気に入って自分自身がリピートしたり、友人に教えたりしていくうちに、気が付けばって状態なのかもしれないです。

あるいは富裕層向けのコンシェルジュみたいな仕事をしている方や富裕層専門の観光ツアーを組んでいる旅行社などが「とっておきのお店を予約して欲しい」と言われて、予約し始めるようになるのかもしれません。

どちらにしても、お客様が増えることはお店にとっては良いことだと思いますが、ただ、外国人にも人気になると間違いなく日本人は押し出されて、全く店に行けない状態になってしまうのでしょうね。旅行中ということもあり、彼らの方が客単価も高いでしょうし。

かつて、フランスなどの高級店を日本人が占拠して地元の人たちがいけなくなってしまったのと同じような状態かもですね。

他の国なら外国人料金を取ったりして、地元客を残そうと考えるでしょうが、日本人はそういう差別は嫌がるので同じ料金で提供するでしょうし。

10年後くらいまでに訪日外国人を今の2倍にという話ですが、そうなった時、僕らがお気に入りの店に入れるのか、10年後どうなってるのでしょうね。




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Posted by いのっち at 12:21│Comments(0)ベトナム日本料理
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