2025/04/06
トランプ関税のベトナムへの影響について
今回のトランプ関税の影響について、月1メルマガで書いたものをこのブログにも転記いたします。ベトナム情報にご興味あるようなら、
https://docs.google.com/forms/d/12nccXa-YudtGgrBbkt4jwTReIkZ9vv4YHaK5G13I5Dc/edit?pli=1
からご登録をお願いします。
皆様
猪谷です。
こんにちは。
1週間前に送付した月1メルマガ時にも話題に出していたトランプ関税がベトナムに直撃する形となってしまいました。
今回は臨時号という形で、トランプ関税のベトナムへの影響についてお伝えします。
このメルマガを社内の同僚や知人等にも配信希望の場合は、下記URLより申し込みをお願い申し上げます。
https://docs.google.com/forms/d/12nccXa-YudtGgrBbkt4jwTReIkZ9vv4YHaK5G13I5Dc/edit?pli=1
また、ベトナム視察やワークパーミット取得、ライセンス変更等の手続きなどございましたら、弊社にもぜひお声がけくださいませ。
第1次トランプ政権時代より、ポストチャイナということで、中国企業、中国で生産を行っていたグローバル企業が続々とベトナムに生産移管を行い、ベトナムは中国の迂回輸出先であるということでアメリカからも目をつけられている状態ではあったものの、第2次トランプ政権発足間もない時期にメキシコ、カナダ、中国が関税対象となった中で、ベトナムはリストには加わらなかったため、対中ということを意識した中でベトナムへの一定の配慮を示しているのではないかというのが専門家たちの見立てでした。
ただ、いつ、どのような形でベトナムも関税対象となるかわからないということで、後述しますがベトナム政府も様々な対策を取ってきました。
というのも、ベトナムーアメリカの貿易状況は完全にベトナムの輸出超過(アメリカの輸入超過)となっており、23年で
輸出1366億USD
輸入131億USD
で差額1235億USDの輸出超過となっており、これは中国2954億USD、EU2355億USD、メキシコ1718億USDに次ぐ4番目(日本は684億USD)の輸出超過額となっており、この状況をトランプ大統領は見逃すだろうか?と不安視されていました。
そのため、ベトナム政府も様々な対策を打っており、3月上旬にはチン首相が立て続けにアメリカ大手企業のベトナムあるいはASEAN代表者との面談を行い、航空機、武器、LNG、農産物、医薬品の積極輸入及び、アメリカ企業のベトナム投資を支援することを表明したり、
スペースXのベトナムでの事業活動を支援、トランプ大統領のプライベート企業の代表者とは個別面談まで行って、ベトナムでのリゾート開発プロジェクトの全面支援を表明したりしておりました。
https://youtu.be/tCmR4Zp82P0
また、中国との接近を警戒するアメリカに対しての牽制もあるのか、中国製旅客機の導入を前向きに進めるなど、様々な対策を準備していました。
https://youtu.be/cO7JC36FxgQ
ただ、今回の決定はおそらくベトナム政府にとっても想定を上回るものだったというのが実際のところではと思います。
今回、ベトナムは相互関税ということで、46%の関税ということになり、早ければ4月9日より関税適用ということになります。イギリス、シンガポールの10%、日本24%、韓国25%などと比べても遥かに高い金額です(中国は追加34%で従前の20%と合わせて54%)。
今回の46%の関税適用の根拠としては
関税=2国間貿易赤字額÷相手国からの輸入額
ということで、ベトナムの場合
1235億USD÷1366億USD=90.4%ということになり、その約半分ということで46%となった模様です。
前述の通り、近年中国からベトナムへの製造移管が進んだことにより、中国企業、グローバル企業でアメリカ向けに輸出するものをベトナムで製造する企業は多く、例えば靴業界の履物・履物貿易協会(FDRA)のデータによると、2023年に米国に輸入される履物の約3分の1はベトナムから来ているようです。また、ナイキも靴製品の50%、アパレル製品の25%はベトナムで製造していると言われており、今回の発表後4月3日には株価が一気に14%値下がりし、ベトナムの打撃もさることながら、アメリカの消費者にとってもかなりのダメージになることが予想されます。
実際、ベトナムのアメリカ向け輸出品目は
コンピューターおよび部品232億USD (19.4%)
機械および設備220億USD(18.5%)
繊維162億USD(13.5%)
携帯電話98億USD
木材90億USD
靴83億USD
というのが主なところで、それ以外で農産物などでは
カシューナッツは 11.5億USD 、コーヒー3.2億USD、魚介類18.3億USD、野菜3.6億USD
などが主要な輸出産品です。農産物はベトナム国内企業や農家などへも大きなダメージになるため、ベトナム全体に大きな影響が及ぶことが予想されます。
今回の発表を受けチン首相が「ベトナムは目標としている25年8%GDP成長を維持する」という声明を発表したのですが、専門家たちの見立てでは0.99〜5%程度のマイナス予想となっていて、リーマンショック、コロナパンデミック並のダメージすら予想される展開となっておりました。
この影響を最小限に食い止めるには、もはやトランプ大統領との緊急協議しかないということで、リー・クアンユー公共大学の公共政策学部クアン教授なども、アメリカとの2国間自由貿易協定を今すぐ合意するしか無いということを提言しており、ベトナム政府もソン副首相を中心とした緊急対策チームの設置(4月3日)、フック副首相が4月5日にアメリカに緊急派遣し、協議を行うということが発表(4月4日)されておりました。
そんな最中にトー・ラム書記長、チン首相などベトナム政府首脳陣が4日夜にトランプ大統領と緊急電話会談を行いました。
https://www.youtube.com/watch?v=d5WiD8igu1s
今回の相互関税発表を受けて各国首脳がトランプ大統領との直接の話し合いを望んでいる中で、電話会談とはいえ一番乗りで会談を行ったというのは異例のことでありますし、ベトナム政府首脳の行動力の速さは称賛されるべきものかと思います。
会談の中身の詳細は動画を視聴いただければと思いますが、ベトナム側よりアメリカからの輸入品関税0%にする交渉を行うこと、この合意を具体化するため2国間自由貿易協定に署名することを確認したということで、4月5日からのソン副首相による実務者協議に伴う4月9日までの進展次第では相互関税の大幅引き下げや免除の可能性も出てきました。
ただ、相手はトランプ大統領ですので完全に合意するまで余談を許さない状況ではありますので、今後の推移を注視したいところです。
今回は現在のところまでのトランプ関税の背景及び発表後の推移についてお伝えさせて頂きました。また、大きな変化が発生した場合には再度の臨時号という形でお伝えさせて頂きます。
また、4月21日(月)に久々のオフ会も開催予定ですので、別途ご案内メールを送りますが、参加希望の方はこのメールに返信をお願いします。
https://docs.google.com/forms/d/12nccXa-YudtGgrBbkt4jwTReIkZ9vv4YHaK5G13I5Dc/edit?pli=1
からご登録をお願いします。
皆様
猪谷です。
こんにちは。
1週間前に送付した月1メルマガ時にも話題に出していたトランプ関税がベトナムに直撃する形となってしまいました。
今回は臨時号という形で、トランプ関税のベトナムへの影響についてお伝えします。
このメルマガを社内の同僚や知人等にも配信希望の場合は、下記URLより申し込みをお願い申し上げます。
https://docs.google.com/forms/d/12nccXa-YudtGgrBbkt4jwTReIkZ9vv4YHaK5G13I5Dc/edit?pli=1
また、ベトナム視察やワークパーミット取得、ライセンス変更等の手続きなどございましたら、弊社にもぜひお声がけくださいませ。
第1次トランプ政権時代より、ポストチャイナということで、中国企業、中国で生産を行っていたグローバル企業が続々とベトナムに生産移管を行い、ベトナムは中国の迂回輸出先であるということでアメリカからも目をつけられている状態ではあったものの、第2次トランプ政権発足間もない時期にメキシコ、カナダ、中国が関税対象となった中で、ベトナムはリストには加わらなかったため、対中ということを意識した中でベトナムへの一定の配慮を示しているのではないかというのが専門家たちの見立てでした。
ただ、いつ、どのような形でベトナムも関税対象となるかわからないということで、後述しますがベトナム政府も様々な対策を取ってきました。
というのも、ベトナムーアメリカの貿易状況は完全にベトナムの輸出超過(アメリカの輸入超過)となっており、23年で
輸出1366億USD
輸入131億USD
で差額1235億USDの輸出超過となっており、これは中国2954億USD、EU2355億USD、メキシコ1718億USDに次ぐ4番目(日本は684億USD)の輸出超過額となっており、この状況をトランプ大統領は見逃すだろうか?と不安視されていました。
そのため、ベトナム政府も様々な対策を打っており、3月上旬にはチン首相が立て続けにアメリカ大手企業のベトナムあるいはASEAN代表者との面談を行い、航空機、武器、LNG、農産物、医薬品の積極輸入及び、アメリカ企業のベトナム投資を支援することを表明したり、
スペースXのベトナムでの事業活動を支援、トランプ大統領のプライベート企業の代表者とは個別面談まで行って、ベトナムでのリゾート開発プロジェクトの全面支援を表明したりしておりました。
https://youtu.be/tCmR4Zp82P0
また、中国との接近を警戒するアメリカに対しての牽制もあるのか、中国製旅客機の導入を前向きに進めるなど、様々な対策を準備していました。
https://youtu.be/cO7JC36FxgQ
ただ、今回の決定はおそらくベトナム政府にとっても想定を上回るものだったというのが実際のところではと思います。
今回、ベトナムは相互関税ということで、46%の関税ということになり、早ければ4月9日より関税適用ということになります。イギリス、シンガポールの10%、日本24%、韓国25%などと比べても遥かに高い金額です(中国は追加34%で従前の20%と合わせて54%)。
今回の46%の関税適用の根拠としては
関税=2国間貿易赤字額÷相手国からの輸入額
ということで、ベトナムの場合
1235億USD÷1366億USD=90.4%ということになり、その約半分ということで46%となった模様です。
前述の通り、近年中国からベトナムへの製造移管が進んだことにより、中国企業、グローバル企業でアメリカ向けに輸出するものをベトナムで製造する企業は多く、例えば靴業界の履物・履物貿易協会(FDRA)のデータによると、2023年に米国に輸入される履物の約3分の1はベトナムから来ているようです。また、ナイキも靴製品の50%、アパレル製品の25%はベトナムで製造していると言われており、今回の発表後4月3日には株価が一気に14%値下がりし、ベトナムの打撃もさることながら、アメリカの消費者にとってもかなりのダメージになることが予想されます。
実際、ベトナムのアメリカ向け輸出品目は
コンピューターおよび部品232億USD (19.4%)
機械および設備220億USD(18.5%)
繊維162億USD(13.5%)
携帯電話98億USD
木材90億USD
靴83億USD
というのが主なところで、それ以外で農産物などでは
カシューナッツは 11.5億USD 、コーヒー3.2億USD、魚介類18.3億USD、野菜3.6億USD
などが主要な輸出産品です。農産物はベトナム国内企業や農家などへも大きなダメージになるため、ベトナム全体に大きな影響が及ぶことが予想されます。
今回の発表を受けチン首相が「ベトナムは目標としている25年8%GDP成長を維持する」という声明を発表したのですが、専門家たちの見立てでは0.99〜5%程度のマイナス予想となっていて、リーマンショック、コロナパンデミック並のダメージすら予想される展開となっておりました。
この影響を最小限に食い止めるには、もはやトランプ大統領との緊急協議しかないということで、リー・クアンユー公共大学の公共政策学部クアン教授なども、アメリカとの2国間自由貿易協定を今すぐ合意するしか無いということを提言しており、ベトナム政府もソン副首相を中心とした緊急対策チームの設置(4月3日)、フック副首相が4月5日にアメリカに緊急派遣し、協議を行うということが発表(4月4日)されておりました。
そんな最中にトー・ラム書記長、チン首相などベトナム政府首脳陣が4日夜にトランプ大統領と緊急電話会談を行いました。
https://www.youtube.com/watch?v=d5WiD8igu1s
今回の相互関税発表を受けて各国首脳がトランプ大統領との直接の話し合いを望んでいる中で、電話会談とはいえ一番乗りで会談を行ったというのは異例のことでありますし、ベトナム政府首脳の行動力の速さは称賛されるべきものかと思います。
会談の中身の詳細は動画を視聴いただければと思いますが、ベトナム側よりアメリカからの輸入品関税0%にする交渉を行うこと、この合意を具体化するため2国間自由貿易協定に署名することを確認したということで、4月5日からのソン副首相による実務者協議に伴う4月9日までの進展次第では相互関税の大幅引き下げや免除の可能性も出てきました。
ただ、相手はトランプ大統領ですので完全に合意するまで余談を許さない状況ではありますので、今後の推移を注視したいところです。
今回は現在のところまでのトランプ関税の背景及び発表後の推移についてお伝えさせて頂きました。また、大きな変化が発生した場合には再度の臨時号という形でお伝えさせて頂きます。
また、4月21日(月)に久々のオフ会も開催予定ですので、別途ご案内メールを送りますが、参加希望の方はこのメールに返信をお願いします。
Posted by いのっち at
12:09
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2025/03/08
月1ベトナムメルマガも1年になりました
毎日Youtubeでベトナムビジネス情報を配信してますが、配信後の変化や尺の関係上配信できなかった内容を「猪谷の月1メルマガ(無料)」という形で24年4月から配信開始したのですが、かれこれ1年になり、登録者も300名弱まで来ました。下記のような内容を毎月配信しておりますので、ベトナムビジネス情報ご興味ある方は下記より是非ご登録をお願い申し上げます。
https://docs.google.com/forms/d/12nccXa-YudtGgrBbkt4jwTReIkZ9vv4YHaK5G13I5Dc/edit?pli=1
猪谷の月1メルマガ25年3月号
皆様
猪谷です。
こんにちは。
2月にダラットにあるアラビカ種のコーヒー農園(Hope Land Coffee)に収穫体験に行ってきました。コーヒー豆にはアラビカ種とロブスター種があり、ベトナムはロブスター種が95%で缶コーヒーなどに使われる安い豆なので、ベトナムブランドのコーヒー豆は日本で見かけること少ないのですが、岡山大出身のベトナム人の方がダラットで無農薬でアラビカ種の栽培に取り組んでおられ、その農園に収穫体験に行ってきました。収穫の様子は下記動画をご覧ください。
https://youtu.be/W2VgGCzSXH0
こういう生産から収穫、加工までを一貫で行うアラビカ種をスペシャルティコーヒーというそうなのですが、日本だとこの農園のコーヒー豆も100g1000~1500円程度で売られてるそうです。
ベトナムで直売したほうが利益も多く、安く販売可能なので、売って欲しいと言われたので、弊社の方でカレーカシューナッツ同様にお土産用の販売として、お手伝いをさせて頂くことになりました。ご興味ある方はこのメールにご返信をお願いします。
また、近い将来この無農薬栽培の農園を広げたいとのことだったので、小口であれば協力しますよと伝えておきました。自分の農園で作ったコーヒー飲むって通常味わえない体験だなと思っております。
では、今月も本題の方に入っていきたいと思います。
・2月の振り返り
1月21日より有料化となったホーチミン市メトロ1号線ですが、無料期間1ヶ月で280万人に対し、有料化の1ヶ月も180万人と有料化後も当初想定の1日4万人を遥かに超える利用者数となっており、完全にホーチミン市民の移動手段として定着しつつあります。特に朝夕の通勤時間帯に関しては日本と変わらないような混雑した車内となっているようです。
このメトロに関連するビジネスも期待されるところなのですが、ペイメントサービスについてサムスンウォレットの採用が決定という発表が。
https://youtu.be/tUSd8lCOAus
また、駅付近のコンビニに関しては地元スーパーチェーンのコープマートとなり、日本勢は蚊帳の外状態になっているのが個人的には残念な限りです。
ただ、メトロ1号線が好調なのを受け、チン首相より早期にビンズン省トゥダウモット市までの延伸を進めるように指示が出たことを受け、在ベトナム日本大使館のの伊藤大使が日本として延伸の協力を申し出ており、
https://youtu.be/wtBa2hZts74
今後日本勢がどのようにホーチミン市メトロビジネスに直接、間接的に関わっていくかも非常に大事かなと思っております。
・2月のトピックス
毎年10月に調査が行われる海外在留邦人調査においてベトナムがコロナ明け以降も登録者数が減り続けているというテーマで話をしたところ非常に関心が高かったようで3800回ほどの視聴となりました。
https://youtu.be/ooD6aHdyxng
数字で見ると下記のような感じで、
24年 22年 20年
ベトナム全体 17,410 21,819 23,437
ハノイ 5,548 8,569 7,945
ホーチミン 9,732 10,475 12,481
(人)
特にコロナ明け以降にハノイが一気に減ってるというのが特徴です。
実際のところどうなのだろうか?ということで、先日在ベトナムの日系企業(南部中心)にアンケートをお願いしたところ26社からの回答があったのですが、
減った・・・11.5%
増えた・・・23.1%
変わらない・・・65.4%
とむしろ回答数だけで見るとコロナ前と比べて増えているような状況となりました。
(まだ未回答のベトナム在住者の方はご協力を)
https://docs.google.com/forms/d/1zz9AyQyUYS27JG2UJFG2SyRJPaKstzR8PKdKXEzTlsU/edit
様々な方に意見をお聞きすると、大企業(特に北部)では50名以上の駐在者を抱えているような企業などもあり、そのような企業で帰任時にそのまま人数減という事例は多く、人数が多い分10人以上減少している企業もあるようです。
それと比べ南部は元々中小企業が多いのもあり、コロナ前から数人で運営していた企業ばかりで、これ以上減らせないような人数で行っているため、コロナ時期に一定数の減少はあったものの、コロナ明け以降は再び駐在者数を元に戻す動きがあるとのこと。
皆さんの会社及び周りの企業の状況はいかがでしょうか。ご意見や情報あれば教えて頂けましたら幸いです。
・今月の興味深い話
1月に2025年ベトナムでの技能実習生事業は優良な送り出し機関(きちんと教育を行っている)を除くと、続けていくのは難しいだろうという動画を配信したのですが、
https://youtu.be/5hYdT21hvGg
「その通りだ!!」、と感じておられる監理団体の方も多いようで、1月と2月に監理団体関係でホーチミンお越しの方が数名弊社にお越しくださったのですが皆さん同意見で、特に北部での採用に関しては厳しいという意見でした。
そんな中でも頑なに北部にと拘られる企業や監理団体もあり、何故なの?とお越しの方が色々と調べたところ、どうも弱みを握られてしまっている(詳しくは割愛します)担当者の方がちょくちょくいらっしゃるとのこと。
昔、送り出し機関との食事は基本録音、撮影されていると思っておいてくださいと教えてくださった方がいたのですが、事実だったようです(笑)。
それ以外にも日本でも日本の担当者を抱き込む方法がありますよと詳しく教えてくださった方がいらっしゃるのですが、それはまた別の機会に。
今月の内容は以上です。
弊社の方では毎年10〜15人程度ワークパーミット取得のお手伝いを行っているのですが、先日あるお客様から「猪谷さんの会社での取得費用、他の見積もりとった企業の3分1ですよ」と言われ、そんなに差があるのか?とさすがに驚いております。
まだまだ情報格差の大きい国なので、当たり前と思っている費用が実はめちゃくちゃ高かったみたいなことはよくある話ではあるので、定期的な費用の見直しは重要なのでしょうね。
--
★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆
株式会社VIT Japan
代表取締役 猪谷太栄
住所:213A Nam Ky Khoi Nghia Dist3 HCMC
メール:inotani@vitjp.com
HP:http://www.vitjp.com
Blog:http://vitjp.vietnhat.tv/ (ベトナムでビジネスを)
Youtube: https://www.youtube.com/@inotanita2/featured
Skype:inotti1
Facebook:inotanita
Twitter: http://twitter.com/inotanita/
携帯:81-(0) 80-9576-2171(日本)
84-(0)85-392-0362(ベトナム)
https://docs.google.com/forms/d/12nccXa-YudtGgrBbkt4jwTReIkZ9vv4YHaK5G13I5Dc/edit?pli=1
猪谷の月1メルマガ25年3月号
皆様
猪谷です。
こんにちは。
2月にダラットにあるアラビカ種のコーヒー農園(Hope Land Coffee)に収穫体験に行ってきました。コーヒー豆にはアラビカ種とロブスター種があり、ベトナムはロブスター種が95%で缶コーヒーなどに使われる安い豆なので、ベトナムブランドのコーヒー豆は日本で見かけること少ないのですが、岡山大出身のベトナム人の方がダラットで無農薬でアラビカ種の栽培に取り組んでおられ、その農園に収穫体験に行ってきました。収穫の様子は下記動画をご覧ください。
https://youtu.be/W2VgGCzSXH0
こういう生産から収穫、加工までを一貫で行うアラビカ種をスペシャルティコーヒーというそうなのですが、日本だとこの農園のコーヒー豆も100g1000~1500円程度で売られてるそうです。
ベトナムで直売したほうが利益も多く、安く販売可能なので、売って欲しいと言われたので、弊社の方でカレーカシューナッツ同様にお土産用の販売として、お手伝いをさせて頂くことになりました。ご興味ある方はこのメールにご返信をお願いします。
また、近い将来この無農薬栽培の農園を広げたいとのことだったので、小口であれば協力しますよと伝えておきました。自分の農園で作ったコーヒー飲むって通常味わえない体験だなと思っております。
では、今月も本題の方に入っていきたいと思います。
・2月の振り返り
1月21日より有料化となったホーチミン市メトロ1号線ですが、無料期間1ヶ月で280万人に対し、有料化の1ヶ月も180万人と有料化後も当初想定の1日4万人を遥かに超える利用者数となっており、完全にホーチミン市民の移動手段として定着しつつあります。特に朝夕の通勤時間帯に関しては日本と変わらないような混雑した車内となっているようです。
このメトロに関連するビジネスも期待されるところなのですが、ペイメントサービスについてサムスンウォレットの採用が決定という発表が。
https://youtu.be/tUSd8lCOAus
また、駅付近のコンビニに関しては地元スーパーチェーンのコープマートとなり、日本勢は蚊帳の外状態になっているのが個人的には残念な限りです。
ただ、メトロ1号線が好調なのを受け、チン首相より早期にビンズン省トゥダウモット市までの延伸を進めるように指示が出たことを受け、在ベトナム日本大使館のの伊藤大使が日本として延伸の協力を申し出ており、
https://youtu.be/wtBa2hZts74
今後日本勢がどのようにホーチミン市メトロビジネスに直接、間接的に関わっていくかも非常に大事かなと思っております。
・2月のトピックス
毎年10月に調査が行われる海外在留邦人調査においてベトナムがコロナ明け以降も登録者数が減り続けているというテーマで話をしたところ非常に関心が高かったようで3800回ほどの視聴となりました。
https://youtu.be/ooD6aHdyxng
数字で見ると下記のような感じで、
24年 22年 20年
ベトナム全体 17,410 21,819 23,437
ハノイ 5,548 8,569 7,945
ホーチミン 9,732 10,475 12,481
(人)
特にコロナ明け以降にハノイが一気に減ってるというのが特徴です。
実際のところどうなのだろうか?ということで、先日在ベトナムの日系企業(南部中心)にアンケートをお願いしたところ26社からの回答があったのですが、
減った・・・11.5%
増えた・・・23.1%
変わらない・・・65.4%
とむしろ回答数だけで見るとコロナ前と比べて増えているような状況となりました。
(まだ未回答のベトナム在住者の方はご協力を)
https://docs.google.com/forms/d/1zz9AyQyUYS27JG2UJFG2SyRJPaKstzR8PKdKXEzTlsU/edit
様々な方に意見をお聞きすると、大企業(特に北部)では50名以上の駐在者を抱えているような企業などもあり、そのような企業で帰任時にそのまま人数減という事例は多く、人数が多い分10人以上減少している企業もあるようです。
それと比べ南部は元々中小企業が多いのもあり、コロナ前から数人で運営していた企業ばかりで、これ以上減らせないような人数で行っているため、コロナ時期に一定数の減少はあったものの、コロナ明け以降は再び駐在者数を元に戻す動きがあるとのこと。
皆さんの会社及び周りの企業の状況はいかがでしょうか。ご意見や情報あれば教えて頂けましたら幸いです。
・今月の興味深い話
1月に2025年ベトナムでの技能実習生事業は優良な送り出し機関(きちんと教育を行っている)を除くと、続けていくのは難しいだろうという動画を配信したのですが、
https://youtu.be/5hYdT21hvGg
「その通りだ!!」、と感じておられる監理団体の方も多いようで、1月と2月に監理団体関係でホーチミンお越しの方が数名弊社にお越しくださったのですが皆さん同意見で、特に北部での採用に関しては厳しいという意見でした。
そんな中でも頑なに北部にと拘られる企業や監理団体もあり、何故なの?とお越しの方が色々と調べたところ、どうも弱みを握られてしまっている(詳しくは割愛します)担当者の方がちょくちょくいらっしゃるとのこと。
昔、送り出し機関との食事は基本録音、撮影されていると思っておいてくださいと教えてくださった方がいたのですが、事実だったようです(笑)。
それ以外にも日本でも日本の担当者を抱き込む方法がありますよと詳しく教えてくださった方がいらっしゃるのですが、それはまた別の機会に。
今月の内容は以上です。
弊社の方では毎年10〜15人程度ワークパーミット取得のお手伝いを行っているのですが、先日あるお客様から「猪谷さんの会社での取得費用、他の見積もりとった企業の3分1ですよ」と言われ、そんなに差があるのか?とさすがに驚いております。
まだまだ情報格差の大きい国なので、当たり前と思っている費用が実はめちゃくちゃ高かったみたいなことはよくある話ではあるので、定期的な費用の見直しは重要なのでしょうね。
--
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株式会社VIT Japan
代表取締役 猪谷太栄
住所:213A Nam Ky Khoi Nghia Dist3 HCMC
メール:inotani@vitjp.com
HP:http://www.vitjp.com
Blog:http://vitjp.vietnhat.tv/ (ベトナムでビジネスを)
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携帯:81-(0) 80-9576-2171(日本)
84-(0)85-392-0362(ベトナム)
2024/12/17
アンケートご協力のお願い
2024年も残すところあと僅かということで、2025年日本企業の皆さんがベトナムビジネスどのように取り組まれるのか、現況はどうなのか等々アンケートを皆さんにお願いしております。
数分程度で回答可能な内容ですので、下記URLにて是非ご協力をお願い申し上げます。
https://docs.google.com/forms/d/1zCR2L3XO_f7p7eySXSUdq2EuS24ufnS8hzQnRu-YnKA/edit
数分程度で回答可能な内容ですので、下記URLにて是非ご協力をお願い申し上げます。
https://docs.google.com/forms/d/1zCR2L3XO_f7p7eySXSUdq2EuS24ufnS8hzQnRu-YnKA/edit
Posted by いのっち at
15:56
│Comments(0)
2024/11/19
社員旅行、視察研修のお手伝い
24年に入り、増えてきたことの1つが社員旅行、視察研修のお手伝い。
コロナ前までは企業や団体等グループのベトナム滞在のお手伝いというのが年何件かあったのですが、20〜22年は全く無く、23年もほんの少しだったのが24年に入って一気に増えてきて、今年は2ヶ月に1回ペースくらいで団体視察研修のお手伝いを行っています。
少人数(数名程度)と大きく違うのが移動や食事等の準備で、10人以下くらいなら移動もタクシー分乗でなんとかこなせるのですが、それを超えるとバス用意しておかないとバラバラになってまとめ役の方が一苦労されますし、食事も人気店になると、事前予約がマストになるのでその準備も。

また、団体となるとビジネス要素強くても市内観光は必須なので、今年は既に5,6回戦争証跡博物館も訪問済みです。一人でも多くの皆さんがベトナム好きになって帰ってくださり、ベトナム関わりたいと思ってもらえるよう、僕らも取り組まないとです。
コロナ前までは企業や団体等グループのベトナム滞在のお手伝いというのが年何件かあったのですが、20〜22年は全く無く、23年もほんの少しだったのが24年に入って一気に増えてきて、今年は2ヶ月に1回ペースくらいで団体視察研修のお手伝いを行っています。
少人数(数名程度)と大きく違うのが移動や食事等の準備で、10人以下くらいなら移動もタクシー分乗でなんとかこなせるのですが、それを超えるとバス用意しておかないとバラバラになってまとめ役の方が一苦労されますし、食事も人気店になると、事前予約がマストになるのでその準備も。

また、団体となるとビジネス要素強くても市内観光は必須なので、今年は既に5,6回戦争証跡博物館も訪問済みです。一人でも多くの皆さんがベトナム好きになって帰ってくださり、ベトナム関わりたいと思ってもらえるよう、僕らも取り組まないとです。
Posted by いのっち at
16:08
│Comments(0)
2024/08/18
月1メルマガ臨時号(インド編)
先日、インド訪問時の様子をまとめた臨時メルマガ(月1メルマガ)を発行しました。
ベトナム情報月1メルマガ(無料)を読んでみたい方は
https://docs.google.com/forms/d/12nccXa-YudtGgrBbkt4jwTReIkZ9vv4YHaK5G13I5Dc/edit
より登録をお願いいたします。
皆様
猪谷です。
こんにちは。
お盆時期はいかがお過ごしでしょうか。前回メルマガでもお伝えしましたが、8月上旬にインド視察に行ってまいりましたので、臨時でそのご報告を。
まず、最初にお伝えしたいこととして、百聞は一見に如かずとはまさにインドのことだなと実感しております。インドと言うと、「怖い、汚い、危ない、お腹壊す」みたいなフレーズが並びますし、実際、僕自身インドに行くと周りの人に伝えると、
「本当に気をつけてください」とか「危険な場所には行かないように」
みたいなフレーズを返されることがほとんどで、なんだか戦地にでも出かけるくらいの扱いを受けたのですが、実際に行ってみると、「怖い、汚い、危ない、お腹壊す」というフレーズの経験は一切なく、全体的なイメージとしては15~20年近く前のベトナム、一部は今のベトナムと変わらない状況ということが理解できました。
デリー市内に関してはメトロが発達しており、メトロとUBERを駆使すれば、おそらくホーチミン以上に旅行者でも簡単に移動可能で、初日からこの2つの移動手段で一人であちこち見物に出かけることができました。
(デリー市内移動の様子はこちらの動画を)
https://youtu.be/O7c8TcXID5c
また、グルガオンというデリー市内から40分程度の新興都市がこの10年で一気に発展したおかげで、ホーチミン市内における7区やビンホームズのような住環境がデリー周辺で確保可能となっているようです。部屋の価格も1000USD〜3000USD程度でホーチミン市内のレジデンスとそれほど大差ないなというところでした。
https://youtu.be/Q3ujpx2AQGo
弊社は日本企業のベトナム進出サポートやベトナムでのビジネス展開に必要な様々な手続き(ワークパーミットやライセンス等々)などをサポートしている関係で、現地での日本企業の活動状況というのが気になりますので、デリー在住の日本人の方々にお聞きしたのですが、日本人が4〜5千人程度在住するデリー及びグルガオンで、居住用不動産賃貸物件の仲介会社で数社、比較的多いと言われる人材紹介会社ですら10社ほどみたいです。
日本食屋もデリーで数十店(なんちゃって含む)、インド全土でもなんちゃって含めても400店ほどしかないそうで、ホーチミンで800〜1000店程度と言われてますので、いかに少ないかご理解頂けるかと思います(それ以外の日本人、日系企業の状況は動画で)。
https://www.youtube.com/watch?v=Wjq14LGmjpk
想像以上に良い生活環境でしたが、それでも駐在として赴任を打診されると嫌がられるケースも多いみたいで、どこの企業も駐在員の確保が容易ではないとのことでした。
また、今回渡航にあたり、事前勉強をということで、インドビジネス情報を集めようとしたのですが、本当に苦労しました。ネット上の記事などもコロナ以前の情報が多く、またYoutube等のインド関連動画も旅行ブロガーの情報ばかりで、旅情報は入手できてもインド経済がどうなっているのか?みたいな情報はほぼなく、インド株投資のサイトや動画が役立つこと多かったです。
1人あたりGDPが2400USDとベトナムの10年くらい前の状況なのですが、超お金持ちや巨大企業はベトナムよりも遥かに多いみたいで、インドで1番の上場時価総額のリライアンスグループで時価が大体35兆円程度と日本でもトップ5に入るようなレベルですし、ベトナム最大の時価総額のベトコムバンクが3兆円程度ですので、約10倍の差があるみたいです。
日本企業にとっては魅力的なマーケットですが、じゃあ誰が何をどうやって行っていくのかとなると中小企業にとっては簡単なマーケットではないなというのが訪問時の実感でした。
今回は以上です。最後までご覧頂きありがとうございました。感想、コメント等お待ちしております。
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皆様
猪谷です。
こんにちは。
お盆時期はいかがお過ごしでしょうか。前回メルマガでもお伝えしましたが、8月上旬にインド視察に行ってまいりましたので、臨時でそのご報告を。
まず、最初にお伝えしたいこととして、百聞は一見に如かずとはまさにインドのことだなと実感しております。インドと言うと、「怖い、汚い、危ない、お腹壊す」みたいなフレーズが並びますし、実際、僕自身インドに行くと周りの人に伝えると、
「本当に気をつけてください」とか「危険な場所には行かないように」
みたいなフレーズを返されることがほとんどで、なんだか戦地にでも出かけるくらいの扱いを受けたのですが、実際に行ってみると、「怖い、汚い、危ない、お腹壊す」というフレーズの経験は一切なく、全体的なイメージとしては15~20年近く前のベトナム、一部は今のベトナムと変わらない状況ということが理解できました。
デリー市内に関してはメトロが発達しており、メトロとUBERを駆使すれば、おそらくホーチミン以上に旅行者でも簡単に移動可能で、初日からこの2つの移動手段で一人であちこち見物に出かけることができました。
(デリー市内移動の様子はこちらの動画を)
https://youtu.be/O7c8TcXID5c
また、グルガオンというデリー市内から40分程度の新興都市がこの10年で一気に発展したおかげで、ホーチミン市内における7区やビンホームズのような住環境がデリー周辺で確保可能となっているようです。部屋の価格も1000USD〜3000USD程度でホーチミン市内のレジデンスとそれほど大差ないなというところでした。
https://youtu.be/Q3ujpx2AQGo
弊社は日本企業のベトナム進出サポートやベトナムでのビジネス展開に必要な様々な手続き(ワークパーミットやライセンス等々)などをサポートしている関係で、現地での日本企業の活動状況というのが気になりますので、デリー在住の日本人の方々にお聞きしたのですが、日本人が4〜5千人程度在住するデリー及びグルガオンで、居住用不動産賃貸物件の仲介会社で数社、比較的多いと言われる人材紹介会社ですら10社ほどみたいです。
日本食屋もデリーで数十店(なんちゃって含む)、インド全土でもなんちゃって含めても400店ほどしかないそうで、ホーチミンで800〜1000店程度と言われてますので、いかに少ないかご理解頂けるかと思います(それ以外の日本人、日系企業の状況は動画で)。
https://www.youtube.com/watch?v=Wjq14LGmjpk
想像以上に良い生活環境でしたが、それでも駐在として赴任を打診されると嫌がられるケースも多いみたいで、どこの企業も駐在員の確保が容易ではないとのことでした。
また、今回渡航にあたり、事前勉強をということで、インドビジネス情報を集めようとしたのですが、本当に苦労しました。ネット上の記事などもコロナ以前の情報が多く、またYoutube等のインド関連動画も旅行ブロガーの情報ばかりで、旅情報は入手できてもインド経済がどうなっているのか?みたいな情報はほぼなく、インド株投資のサイトや動画が役立つこと多かったです。
1人あたりGDPが2400USDとベトナムの10年くらい前の状況なのですが、超お金持ちや巨大企業はベトナムよりも遥かに多いみたいで、インドで1番の上場時価総額のリライアンスグループで時価が大体35兆円程度と日本でもトップ5に入るようなレベルですし、ベトナム最大の時価総額のベトコムバンクが3兆円程度ですので、約10倍の差があるみたいです。
日本企業にとっては魅力的なマーケットですが、じゃあ誰が何をどうやって行っていくのかとなると中小企業にとっては簡単なマーケットではないなというのが訪問時の実感でした。
今回は以上です。最後までご覧頂きありがとうございました。感想、コメント等お待ちしております。
Posted by いのっち at
16:31
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