ベトナムでビジネスを

うちの実家は工務店なのですが、お客様の蔵の

片づけをお手伝いしていたら、亡きご主人の

千人針や武運長久旗が出てきたので預かって

いるとのことで見せてもらいました。

僕自身、千人針や武運長久旗を触れたりするのは

初めての経験です。

この千人針と武運長久旗の持ち主はフィリピンに赴任し、無事日本に戻ってこられた

のですが、召集令状の赤紙1枚の命令書で東南アジアの各国に送られ、東南アジア

の各地で持ち主とともに灰と化して戻ってこれなかった千人針や武運長久旗は

何十万もあるのでしょうね。

千人針、確かに１０００人の無事を祈る想いが籠った布ですが、

現実的には単なる布なので、弾が当たったら死ぬこと間違いなしの中、この布を

持って生きて日本に帰って家族に会いたいと思いながら、戦場で亡くなった方々

のことを思うとちょっと切なくなりますね。

僕の家系にも戦死者は２名いるうち、祖母の兄はパプアニューギニアで戦死した

とのことなのですが、おそらく餓死なのではと言われています。ジャングルの中で

飢えに耐えることもなく、また雨露をしのげる場所も赴任先で与えられ、と考えると

今の日本人の東南アジア生活はめちゃくちゃ快適ですよね。

先人たちの苦労に敬意を表しながら、僕らの時代は戦争ではなくビジネスで日本と

アジアの繁栄を目指して取り組んでいる中、僕ももっと一生懸命取り組まねばと

帰国前に身も引き締まる思いです。