2017/04/12

サイゴンのベトナム戦争時の韓国軍慰安所の話

数年前にベトナム戦争時に韓国人向けの慰安所がサイゴン(今のホーチミン)に存在していたということを村山康文さんというジャーナリストが書いた記事やTBSの山口敬之さんがアメリカで発見した公文書について週刊文春に載せた記事などでご存知の方も多いかと思います。

サイゴンのベトナム戦争時の韓国軍慰安所の話

ベトナム戦争当時、貧しかった韓国は朴正煕政権で外貨獲得の一環として、ベトナムに兵を送りこみ、ピーク時には5万人くらい駐留していたようで、戦場で活躍とともに民間人の虐殺や強姦事件などを多数起こしたというのは有名な話ですが、

それ以外にも「ベトナム行きのバスに乗り遅れるな」を合言葉として、国内よりも高い賃金目当ての韓国人労働者や商社などの2万人近い民間の韓国人が主にサイゴンの街でビジネスを行っていたようです。

そんな中で亀山旭さんという共同通信社の記者の方が「ベトナム戦争 -サイゴン・ソウル・東京」という本で当時の韓国人(兵)のサイゴンでの様子が描かれてます。

「サイゴンの街頭ではカメラを下げた韓国人の姿を間断なく見ることができる」

とか

「高級クラブから売春バーに至るまで韓国人の客でにぎわっていた。またタンソンニュット空軍基地内にあるゴルフ・クラブの会員数は米国人に次いで韓国人が2位だった」

と書かれているところからして、今のベトナムにおける韓国人と変わらぬ状況だったようです。

そんな中、

「サイゴンでは68年のテト攻勢以来非常事態ということでダンスが禁止されていたが、韓国人専用の秘密クラブではダンスをすることができた。相手のホステスはすべてベトナム人。」

中略 

「このクラブの上はやはり韓国人経営のトルコぶろで、マッサージ・ガールはそのまま売春婦にもなる。このようないかがわしい職業で、金もうけに狂奔する韓国人も多く、また韓国軍の兵士たちと異なり、女性関係のいざこざも多かったようだ。」

また、別のページに

「ベトナムにいる韓国軍兵士たちの給与は月約60ドル、士官は150ドル程度。いずれも米国が支払っている。ほとんどの兵士たちは故国の貧しい家族たちに仕送りしているので遊ぶ金は無い。」

と書かれています。

また、Wikipediaにベトナム戦争時の韓国軍のサイゴンでの慰安所の話が書かれているのですが、

「売春婦は一晩をともにできる。料金は4500ピアストル(38ドル)」

と書かれており、兵士の所得(しかも大半は故国へ送金)と慰安所の値段の文章から推察するに上記のようなところで楽しくやっていたのは武器商人じゃないですが、ベトナム戦争特需で一儲けした民間人と一部の上級将校が大半だったのではと思われます。

ただ、同じようなことは太平洋戦争時マニラで起きていたようです。

今日出海さんの「悲劇の将軍」という戦争時のフィリピンでの様子をまとめた本にその様子が描かれていて、

軍と結託した商人や火事場泥棒のような商社の社員が滞在中は内地ではできぬ快楽に耽っていて、南方呆けした将校たちと夜な夜な遊んでいる

と書かれています。

きっと、赤紙1枚で召集された一兵卒の日本人たちはそんな楽しみもほとんど知らぬままにフィリピンで倒れ帰らぬ人となったのでしょうね。

今、北朝鮮問題を巡って一触即発の事態が起きるかもという状況ですが、上記のような記述を見ていると、戦争というのは一部の商人たちを儲けさせ、その何倍もの悲劇に遭う民間人を生み出すために兵士たちが戦い、そして死んでいくのかなぁと思ってしまいます。

できることなら上手く戦争が起きずに良い形で南北問題が終結すると良いのですが。



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Posted by いのっち at 00:01│Comments(0)
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